硬質ウレタンフォームとは?
硬質ウレタンフォームの現場発泡は、継ぎ目ない断熱層をつくるとともに、優れた断熱効果があり結露防止や省エネルギー化ができます。
また、対象物に直接吹付することにより強力な接着力が得られ、施工期間も短縮できます。
使用材料
⑴ 原料:硬質ウレタンフォーム原液(2 液システム)
商品名:パフテムスプレーフォーム(日本パフテム株式会社)
A液:ポリオール
B液:イソシアネート
⑵ 洗浄剤(発泡機及び吹付ガン洗浄用)
メチレンクロライド
⑶ 養生材
ポリエチレンシート
マスカー
粘着テープ
ビニールシート
施工手順
- 現場視察
●現場でのセッティング
1. 原則、班長が運転⇒アイドリングストップなど環境に配慮した運転を!
2. 到着後の駐車スペース確保⇒終日移動せず作業できる場所の選択
3. 場外駐車の場合⇒道路使用許可証の受領、ガードマン配置確認
4. 駐車場所の周辺環境配慮⇒住宅・公共施設等への隣接場所を避ける
- 現場打ち合わせ
(班長)作業指示書との再確認
○施工範囲(図面チェック要)
○仕上がり厚さの許容範囲、吹付場所による「吹き分け」の有無
○廃棄物や残材の保管・分別方法
○音出し可能時間(昼休みの作業が可能か否か)、残業時間の確認
○指示書の変更事項が無いか、現場担当者に再確認
○※下地処理されているか確認
・下地に付着している土砂、ほこり、セメントモルタル、油類は安全に除去
・P コン穴、ジャンか、木っ端、漏水等は事前に補修
・セパレーター、番線等は熱橋となりますので、除去
○※前工程の確認
硬質ウレタンフォーム吹付前には、次の工事が完了していることを確認します。
・サッシ及びガラスの取付
・サッシ廻りの防水モルタル充填
・額縁の取付
・火災事故防止のため溶接、溶断等の火気使用は原則ウレタン施工前に行ってください。
・壁吹付面より荷物及び電線は1m 以上は離す。 - 吹付準備
現場の電源確認⇒ブレーカーの確認:単独40A 以上 -
養生
・ウレタンが付着してはならない箇所をあらかじめ養生します。
・ 養生箇所は窓木枠、天井、側壁、配管、その他施工図に指定された箇所とします。 - 吹付作業
・吹付場所には他者の立入を禁止します。
・火気厳禁の表示及び消火器の設置
・吹付施工はスプレーガンを対象面に対して直角に持ち、0.5~1m程度離して行います。
(壁吹付面より荷物は1m以上は離す。)
・対象面にまず『下吹き』をして、薄い断熱層をつくり、厚み及び剥離防止、それから所要厚みとなるよう吹付を積層します。ただし各層の厚みは25mm以下とし、1日の総施工厚みは80mm以下とします。 - 残材片付け
・吹付完了後、ナイフ等を使用して、額縁廻りや後作業に支障のないように養生シートやテープを外して清掃します。 - 終了報告
・追加工事の有無
・施工終了後の確認
・次回の施工内容及び工程の確認
安全対策
・現場ルールを守ります
安全管理を第一にして、作業所内で定められた安全衛生規則、基準に従います。
・火気厳禁
硬質ウレタンフォーム吹付後は、『火気厳禁』の表示をします。
※硬質ウレタンフォームは難燃品といえども可燃物ですので、原則的に溶接、溶断作業は、吹付施工前に完了させてください。
やむを得ず火気工事を行う場合は、ウレタンフォームを取り除いてから不燃シート等で養生をして、ウレタンフォーム表面に直接火種が当たらないようにしてください。
・保護具の着装
保護具(ヘルメット)を着用し、高所(2m 以上)で作業するときは安全帯を着用します。また必要に応じて防毒マスク(有機ガス用)、保護メガネ、手袋を着装します。
・酸素欠乏の防止
換気、通気の悪い通風不充分な場所では、送風ファンによる強制換気を行います。
・脚立使用時の注意事項
・ひどい傷があったり、腐食したりしているものは使用しません。
・脚と床面との角度は75 度以下で、開き止めの金具を着装します。
・足場板を渡すときは三点支持とゴムベルトで結束します。
MOCO フォームの特徴
断熱結露対策には、当社の発泡ウレタン吹付フォーム(MOCO フォーム)をおすすめします。
パフテムの微細連続気泡体(Micro Open Cell Object)は、発泡剤に水しか使わない地球にやさしい断熱材として、省エネ対策に貢献します。
高断熱
温熱環境向上のためには、住宅全体での熱損失を下げることが重要です。
木造住宅の場合、熱損失の40% 以上は窓や玄関などの開口部が原因と言われています。ですから、開口部の熱損失対策に加え、壁や屋根などの断熱性能をUP させておかなければ、夏場の蒸し暑さと冬場の寒気から住まいを守ることができません。
高気密
屋根断熱の重要性をご存知ですか?
熱損失の第二位が「家の隙間」です。
ほとんどが引き違いの窓の隙間ですが、床と壁の取り合い箇所・屋根と壁の取り合い箇所も無視できません。せっかく高断熱にしても、隙間の多い家では、外気の影響を多く受けてしまいます。これからの住宅には、狭い隙間にも入り込み、シームレスで自己密着する断熱材が欠かせないのです。
防露
結露対策はしていますか?
住宅の温熱環境向上のために始まった高断熱・高気密でしたが、ここで問題となったのが、結露が発生して躯体を腐らせるという現象でした。当初、結露の発生は住宅の高断熱と高気密化に問題があると言われていましたが、換気の不備によって起こることが分かってきました。
結露を防ぐには、第一に余分な水蒸気の発生を抑えることが必要です。さらに、発生した水蒸気は速やかに換気し屋外へ排出する工夫が必要となります。この換気をスムーズに行うには住宅の機密性をUPさせ、吸気と排気以外の隙間を極力なくし適正な空気の流れをつくることが重要となります。MOCO フォームは、住宅の気密性をUP させ、余分な湿気を吸収し、乾燥期には吸った湿気を排出するので、通年で快適に過ごせます。